いきいき奥さん　発売

誌名
いきいき奥さん
発行元
宙出版様
タイトル
私を選んで　43ページ
書き下ろし

　憎い・・・・・。
　あの女が憎いわ・・・・・。
　どうしてあの女は、いつもいつも、私を奈落の底へ突き落とすのだろう・・・。
　憎いわ・・・。

　いきなり母が来ました。
　先日の事故の治療費は保険会社から出る事になっているのだけれど、病院の窓口で
「まずお支払いになって下さい。
　後で保険会社から庭さんの口座に振り込まれます」
　って言われたんだと。
　で、
「・・って病院で言われたんだけど、どうしよう？」
　ってやってきたのだ。
　どうしようって！
　私に言って来たって、私だって病院と保険会社に電話するくらいしか出来ないよ？
　どうして、病院でまず
「保険会社が支払ってくれる筈なんだけど？」
　とか、
「とりあえず支払うお金がないから、保険会社に請求して？」
　とか、言わないの？
　なんでなんでなんで、何もかもわかんない事はわかんないまんま、雑用を私のところへ持ってくるのようう〜〜
　
　うえ〜〜んうえ〜〜ん。

「自分の事は自分でしなさい、うがががが！」
　と怒ったら
「じゃあ、病院に電話する」
　と母が言うので、あごで電話を示す私。
　電話する母。
「もしもし病院ですか？
　庭ですけど。
　ええ、今日の件で。
　はい、はい。
　はい・・・。
　ええと・・・・・。
　替わります。」
　・・・・・・。
　なんでそこで、ナチュラルに受話器を私に渡すんじゃ・・・。激怒。貧血。

　結局、いきなり来た母によって、病院と保険会社に電話して、ついでに保険会社に提出する書類も整えて、このどえりゃあ忙しい私の数時間がつぶれたのでした・・・。
　数時間って言っても、疲れてる私は今一日数時間しかまともに働けないから、丸一日潰れたも同じなんだけど。

　妹に泣きべそメールを送ったら
「母には今姉は忙しいって言っておいたんだけどね。
　可哀想にね、がんばんな。」
　となぐさめの電話が来ました。
　ああ、お前だけだ、お前だけだよ。
　母が私に与えてくれたもので、良いものは妹だけだよ・・・・。

　さらにですね、保険会社の人が言うにはね
「ええ、保険の支払いを病院さんから保険会社に請求していただく事は可能です。
　ですが、病院の窓口でお母さまに説明したのですが、どうしてもお母さまには御理解いただけなかったようで・・・」

　おーかーあーちゃーんーーーーーー。

　おーかーあーちゃーんーー。

　誰か母に知能を与えて。

　てな話をすると、
「うんうん、そうよね！
　お母ちゃんってそういう人種よね！」
　ってうなづく人はかなりいる。
　だから、私のこの苦労は別段珍しくもないんだろうけどさ。
　でも、世の中には、しっかりしたお母ちゃんっているじゃん！
　優しくて綺麗で気がきいて心の支えになるお母ちゃんがさあ！！！
　お母ちゃん、私もそーゆーお母ちゃんが欲しかったよ・・・。
　うううう。

　
　そんで、映画みそびれ。
　しんどくて手が動かずに仕事が進まないので、受動的な事をしようと映画を見る予定でした。
　が、母が来たので、予定狂っちゃった。
　ラストサムライがかなり良いと、信頼のおけるヅカやおいメル友がメールをくれたので、見たいんだけど。
　ただ、信頼のおけるやおいメル友が勧めてくれたので、メールの粗筋に男しか出てこないんだけど。
　ホントに男しか出てこないのか、それとも視界に入ってないのか・・・。
　どっちなんだろう・・・。
　天皇もアメリカ上官もホモらしいな。
　楽しみだ！
　って、見れるのか！
　いつまで上映だ？
　結局座頭市も見そびれたんだよね・・・。
　ううう・・・。
　映画館に行くのは宝塚に行くより簡単な筈なんだけどなー。