お姫さまがいなかったの。
 しくしく。
 
 松竹大歌舞伎 福山公演 を観て来ました。

 私は歌舞伎は、福山リーデンローズで上演される時に仕事してなければふらっと観るだけの、歌舞伎ど素人です。

 そんな私は思い込んでいました。
 歌舞伎というのは、美しい女形のお姫さまがいるものなのだと。
 歌舞伎を観にいったら、お姫さまが堪能できるのだと。
 思い込んでいたのに!!

 今回の演目。
 双蝶々曲輪日記「引窓」
 二代目中村魁春襲名披露「口上」
 仮名手本忠臣蔵 道行旅路の花聟「落人」

 ・・・・。
 いなかったの・・・・。
 この演目には、お姫さまがいなかったの!!
 歌舞伎ファンの人には、演目をみればお姫さまがいないのはわかりきってる事なんだろうけど、私にはわからなかった。
 ていうか、演目なんて見てもわかんないからチェックもしません。
 てっきり、お姫さまが観れると思ってうきうきおでかけしたのに!!
 ううう。
 号泣。

 いたのは、鬼平犯科帳だった・・・。

 今回の公演の売りは鬼平犯科帳でおなじみの中村吉右衛門さんが来る事だったそうですが、そんなん、当日ちらしを見るまでしらんかったよ。
 確かに吉右衛門さんが出てる引窓って話は面白かったけど。
 かっこいいなって思ったけど。

 婆が見たかったのは、お姫さま。
 ぐちぐち。

 
 引窓ってお話は、笑えました。
 これは、有名な話かな?
 私は知らなかったんだけど。

 人殺しの相撲取りが逃げるのに、大銀杏と頬の黒子が目立ってしまうから母親がそり落とそうとする。
 母親は髪はあっさり剃れるんだけど、黒子がそれない。
 黒子をそったら痛いからなのか、黒子が父親譲りだからなのか。
 ためらってると、窓の外から手裏剣が!
 窓の外には母親の血の繋がらない息子がいたのだ。
 この息子が、窓から手裏剣を投げて、相撲取りの頬の黒子をそぎ落とすのよ。

 まって!

 それ、ちょっと手元が狂ったら相撲取り死んでるんじゃないの!?

 なんで、十手持ちの息子が、手裏剣持ってるの!?

 窓から手裏剣投げて、黒子をそるって言うのは、あんまりといえばあんまり。
 笑えますがな!!!!!

 心の中で、ツッコミたい声がこだましだす頃。
 息子の嫁が言い出すのよ。
 夫の思い遣りを無にせず逃げてくれって。
 ・・・・・・・・・・。
 手裏剣といっしょに、路銀と書かれた金も投げ込まれていたからって!!!

 路銀とかかれた、小判の束を見せるのよ。

 おかしすぎです、歌舞伎。

 無茶だから、いろいろ!

 ええ、笑えました。
 面白かったです、いろいろ!
 
 でも、私が観たかったのはお姫さま(しつこい)

 次ぎに歌舞伎が来るのはいつかなー。
 お姫さまが来るのがいいなー。

 

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