何故だ。
2005年2月13日 地の子と私。
ある日仕事中、私はいつものように地の子に語っていた。
語っていたのは何万回もくり返した
「仕事をもらいすぎてはいない筈。
この原稿が終わったらヒマになる。」
という話だ。
熱弁をふるう私に地の子の反応がない。
地の子に問うた。
「君、私の話を聞いてるか?」
地の子は顔もあげず熱心に仕事しながら答えた。
「すいません、スルーしてました。」
・・・・・・・。
アシスタントさんに相手にしてもらえない可哀想な漫画家は真面目に仕事している若者を無言でみつめるのだった。
(アシスタントさんの仕事の邪魔をするのはやめましょう)
ちへこさんとこまちちゃんと私。
ある日仕事中お茶の時間、私は地の子に相手にしてもらえなかった悲しみをちへこさんとこまちちゃんに訴えた。
私が期待していたのは、二人からのなぐさめの言葉だったのだが。
ちへこさんはいつものように上品に
「まあ、地の子ちゃんも練れてきたわねえ」
と笑い、こまちちゃんは
「もう半分も信用しなくなってる」
と事実を指摘する。
二人はなごやかに茶を飲みながら決して
「私はあなたを信じているわ」
と私に言ってはくれなかったのだった。
あ、あれえ?
H田君とまぎいさんと私。
アシスタントさんが捕まらなかった日曜日。
久しぶりにH田君に電話をかけた。
元気にしてる?と問われたので
「元気じゃない。
元気じゃないから、原稿手伝いに来て」
と答えた。
確か日曜日はH田君は仕事が休みだった筈。
H田君の返答は
「行ってあげるけど、庭さんち知らない」
そう、私が引っ越しして3年になるのだが、この3年一度もH田君を家に招いた事はなかった。
初めて家に招くのが原稿の手伝い。
健全な人間関係と言いがたいのは承知だが、仕方ないんだ。
だって、土日ともにアシスタントさんみんな他に予定があったんだもの。
そんで、月火は私は宝塚観劇予定だったんだもの。
なのに、原稿は水曜発送だったんだもの。
H田君に原稿を手伝ってもらっていると、H田君に用があったらしく仕事帰りのまぎいさんがうちに寄ったので、まあまあまあまあとついでに原稿を手伝ってもらう。
ぐへへへへ。
私が、理由はわからないがなんでかここ数カ月妙に忙しいんだよと泣き言を言うとH田君は遠い昔の事を語りはじめた。
引っ越す前だから、3年以上前になるが、何度もH田君には原稿を手伝ってもらった事がある。
H田君はそんな昔の事を語った。
「その時も庭さんは忙しいって言っててさ。
『この原稿が終わったら休める』って言ってたんだよ。
だから私は、そうか、これが終わったら休むんだねって思ったんだ。
だけど、そう言って五分もしない内に電話がかかって来て庭さんは
『え?はい、わかりました。
〆きりはいつですか?』
って言ってたんだよ。
だから私は『こりゃダメだ』って思ったんだ。」
え?
私、そんな3年以上も前に今と同じような事言ってたの???
驚いて言葉も出ない私。
まぎいさんはいつものように慈愛に満ちた微笑みを浮かべているのだった。
あ、あれええ???
doranekoちゃんと私。
仕事も終わらぬまま宝塚へ行った私はdorankoちゃんと落ち合った。
観劇前にきゃあきゃあと話に花を咲かせる。
エリザベートの話をしてたんだが
「今、ごっつい眠くてねえ。
今頃はもう仕事が終わってる筈だったんだけど、終わってなくて。
観劇予定たてた頃には、今はヒマな筈だったんだけど、なんでか忙しくてねえ。」
と私が言うとdoranekoちゃんは笑いながら
「庭さん、いつもそうだよ。
いつもヒマな筈だったのに忙しいって言ってる」
と言うのだ。
あ、あれえ?
わ、私いつもそんな???
そんで私が
「千秋楽の頃はヒマな筈だから、チケットあったら千秋楽も来たいんだけどねえ。
流石に楽のチケットはないねえ。
ああ、でも、ヒマなんだから前の日から泊まりで来て当日券に並ぼうかなあ」
と言うのに
「今のところは、千秋楽の頃ヒマなんだね」
と何の含みもなく直球を投げてくるのだった・・・・。
いや、ホントに、〆きり終わった直後でヒマな筈・・・・なんだ、けど、な・・・・。
けど、ホントに来月千秋楽頃にヒマなのか、命かけられるかと言うと、なあ・・・。
あ、あれえ???
おかしいわ・・・・。
何故かしら。
なんで私、そんなにいつも忙しいのかしら・・・・。
ホントにこれは命かけれるくらい自信をもって、毎日さぼらず必死に真面目に仕事してるって言えるのに。
どうして私は常に仕事していて、常に仕事が終わらんのだ?
ある日仕事中、私はいつものように地の子に語っていた。
語っていたのは何万回もくり返した
「仕事をもらいすぎてはいない筈。
この原稿が終わったらヒマになる。」
という話だ。
熱弁をふるう私に地の子の反応がない。
地の子に問うた。
「君、私の話を聞いてるか?」
地の子は顔もあげず熱心に仕事しながら答えた。
「すいません、スルーしてました。」
・・・・・・・。
アシスタントさんに相手にしてもらえない可哀想な漫画家は真面目に仕事している若者を無言でみつめるのだった。
(アシスタントさんの仕事の邪魔をするのはやめましょう)
ちへこさんとこまちちゃんと私。
ある日仕事中お茶の時間、私は地の子に相手にしてもらえなかった悲しみをちへこさんとこまちちゃんに訴えた。
私が期待していたのは、二人からのなぐさめの言葉だったのだが。
ちへこさんはいつものように上品に
「まあ、地の子ちゃんも練れてきたわねえ」
と笑い、こまちちゃんは
「もう半分も信用しなくなってる」
と事実を指摘する。
二人はなごやかに茶を飲みながら決して
「私はあなたを信じているわ」
と私に言ってはくれなかったのだった。
あ、あれえ?
H田君とまぎいさんと私。
アシスタントさんが捕まらなかった日曜日。
久しぶりにH田君に電話をかけた。
元気にしてる?と問われたので
「元気じゃない。
元気じゃないから、原稿手伝いに来て」
と答えた。
確か日曜日はH田君は仕事が休みだった筈。
H田君の返答は
「行ってあげるけど、庭さんち知らない」
そう、私が引っ越しして3年になるのだが、この3年一度もH田君を家に招いた事はなかった。
初めて家に招くのが原稿の手伝い。
健全な人間関係と言いがたいのは承知だが、仕方ないんだ。
だって、土日ともにアシスタントさんみんな他に予定があったんだもの。
そんで、月火は私は宝塚観劇予定だったんだもの。
なのに、原稿は水曜発送だったんだもの。
H田君に原稿を手伝ってもらっていると、H田君に用があったらしく仕事帰りのまぎいさんがうちに寄ったので、まあまあまあまあとついでに原稿を手伝ってもらう。
ぐへへへへ。
私が、理由はわからないがなんでかここ数カ月妙に忙しいんだよと泣き言を言うとH田君は遠い昔の事を語りはじめた。
引っ越す前だから、3年以上前になるが、何度もH田君には原稿を手伝ってもらった事がある。
H田君はそんな昔の事を語った。
「その時も庭さんは忙しいって言っててさ。
『この原稿が終わったら休める』って言ってたんだよ。
だから私は、そうか、これが終わったら休むんだねって思ったんだ。
だけど、そう言って五分もしない内に電話がかかって来て庭さんは
『え?はい、わかりました。
〆きりはいつですか?』
って言ってたんだよ。
だから私は『こりゃダメだ』って思ったんだ。」
え?
私、そんな3年以上も前に今と同じような事言ってたの???
驚いて言葉も出ない私。
まぎいさんはいつものように慈愛に満ちた微笑みを浮かべているのだった。
あ、あれええ???
doranekoちゃんと私。
仕事も終わらぬまま宝塚へ行った私はdorankoちゃんと落ち合った。
観劇前にきゃあきゃあと話に花を咲かせる。
エリザベートの話をしてたんだが
「今、ごっつい眠くてねえ。
今頃はもう仕事が終わってる筈だったんだけど、終わってなくて。
観劇予定たてた頃には、今はヒマな筈だったんだけど、なんでか忙しくてねえ。」
と私が言うとdoranekoちゃんは笑いながら
「庭さん、いつもそうだよ。
いつもヒマな筈だったのに忙しいって言ってる」
と言うのだ。
あ、あれえ?
わ、私いつもそんな???
そんで私が
「千秋楽の頃はヒマな筈だから、チケットあったら千秋楽も来たいんだけどねえ。
流石に楽のチケットはないねえ。
ああ、でも、ヒマなんだから前の日から泊まりで来て当日券に並ぼうかなあ」
と言うのに
「今のところは、千秋楽の頃ヒマなんだね」
と何の含みもなく直球を投げてくるのだった・・・・。
いや、ホントに、〆きり終わった直後でヒマな筈・・・・なんだ、けど、な・・・・。
けど、ホントに来月千秋楽頃にヒマなのか、命かけられるかと言うと、なあ・・・。
あ、あれえ???
おかしいわ・・・・。
何故かしら。
なんで私、そんなにいつも忙しいのかしら・・・・。
ホントにこれは命かけれるくらい自信をもって、毎日さぼらず必死に真面目に仕事してるって言えるのに。
どうして私は常に仕事していて、常に仕事が終わらんのだ?
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