魚食べたいよう

2005年8月21日
 吐瀉物についての克明な描写があります。
 苦手な方は本日の日記は読まないで下さい。

 ☆

 夕食後、軽く具合が悪くなった。
 だが、その日は原稿のあがる日。
 3人のアシスタントさんが来てくれてた日。
 ペン入れは数日前に終わらせていたので私自身はあまり忙しくはなかった。
 しかし、他の漫画のプロットに手をつけたり、細々トーン指定をしたりはしていた。
 だから、具合が悪いと感じてるのは単なる疲れだと思っていた。

 常なら食後に具合が悪くなれば食べたものを疑うべきだろう。
 しかし、夕食にとったのは冷凍ピラフにインスタントのフカヒレスープ。
 レトルトのフカヒレスープは鍋で水と煮立てて卵を落とすやつ。
 それと前日購入の袋豆腐の冷ややっこにオレンジジュース。
 特にあたりそうなものは無いと思ってしまったのだ。

 食後悪かった具合は地味に地味に進行していく。
 悪寒を感じ気持ち悪く、頭痛もおきてくる。
 だが、疲れのせいかずっとエアコンの効いた部屋にいたせいか、とにかく風呂に入って横になれば治るだろうと思い込む。

 だけど、どんどんどんどん具合が悪くなって行くのよ。

 ちょっと早めに原稿があがって、アシスタントさんが帰って行ったのですぐに風呂に湯をためたんだが。
 湯をためてる間にメールチェックしながらも、どんどこどんどこ具合が悪くなって行く。
 どんどこどんどこ全身が冷たくなっていく。
 風呂に入ってあたたまる。
 湯に浸かった皮膚が薄く赤く染まっていき、身体はあたたまっていってる筈なのに、悪寒はどんどん酷くなる。
 これはいかんと思い、長風呂はさけ、とっとと布団にもぐりこむ。
 だが、布団に入って一瞬ぬくもりは感じるが、すぐに悪寒が全身をつつみ、滝のような汗が全身から吹き出ていく。
 内臓が全て身体の内側で腫れているかのように身苦しい。
 吐き気がする。

 と、内臓が腫れた感じまで来て、やっと気が付く。

 この全身が冷たくなるような悪寒といい、気持ち悪さといい、これは、あれだろ?
 魚アレルギーだよ!
 ぎゃー!

 でもどうして?
 魚なんて食べてないのに!

 魚アレルギーか、もしかしたら他の食品にアレルギー反応してるのか、とにかく食べたモノが悪かったのだと判断したのが、夕食をとってからすでに7時間経過した後でした。
 あ、あかんがな・・・。
 こんなに時間がたってしまってからでは、すでに胃を通りすぎてる事だろう。
 毒物が肛門から排泄されるまで、この気持ち悪さは続くにちがいない。
 げんなり。

 げんなり思いながらも、吐き気がするので台所へ行く。
 大量の水を飲み、便器の前で口を開けて身体をかたむけると、ごっぱあと吐瀉物がすごいいきおいで出る。
 吐き気がする時には、大量の水を飲むと簡単に吐けるんですよ。
 出したものをみて、驚く。
 出たものは、見事にフカヒレスープでした。
 何が見事って、他に食べたものは消化されたらしく、出てこないのだ。
 出てくるのは、透明なフカヒレっぽいものと、フカヒレスープの具のたけのこやらしいたけやら。
 スープに入れた卵すら吐き出されていない。
 スープの具材と共に出てきた茶色いぶよぶよしたものは、水で解く前のレトルト状態のフカヒレスープだ。
 夕食に食べたフカヒレスープ以外のものはみな、消化されて胃にはない様子。
 吐き出されたのは、見事にフカヒレスープのみ。
 な、7時間も胃の中にいたのかフカヒレスープ。
 7時間も消化を拒否しつづけたのかマイストマック。

 フカヒレってのは、フカのヒレなわけなんだから、そりゃ魚アレルギーの私がアレルギー反応をおこしても全く不思議はないんだが・・・。
 わりと最近まで問題なく食べていたので、いきなりのアレルギー反応には驚きだ。
 もう食べられないのかフカヒレスープ。
 全然魚っぽくなかったのにフカヒレスープ。
 私の少ない食事メニューを彩っていてくれたものと、また一つさようなら。
 号泣。

 吐くだけ吐いたので、うがいをして、水を飲んで布団に入る。

 これでもう眠れるだろうと思ったら、数分後にまたすごい吐き気。

 トイレにかけこみごっぱあ。
 またも、フカヒレスープらしきものだけが、ごっぱあされる。
 もしや、まだ残ってるのか?
 と思い、ごくごく水を飲んで便器に身体を傾けるとごっぱあ。
 4〜5回くらい水を飲んでごっぱあして、ようやく吐き出すものが水だけになったので、眠れました。
 
 魚にアレルギーがあるとわかっていながらフカヒレスープを食べていた私もうかつですが、わかってますが、悲しいです。
 しくしく。
 
 一晩寝て、夜ねつけなかった分寝倒して、ただいまゴロゴロ中。
 外が良い感じの曇り空で、窓をあけると湿った冷たい空気。
 気持ちよく寝室でうとうとしてました。
 そんで、何か漫画でも読もうと押し入れの漫画に手をのばす。
 くいっと押し入れ中の本棚の上にある漫画をひっぱると、手前に積んであった漫画が崩れて来て私を襲う。
 A5のちょっと紙のいい、紙がいいから重い漫画の角が、私の人中を直撃。
 唇から血が出ました。
 しくしく。
 何だ、何がいけなかったんだ。
 押し入れに漫画を詰め込みすぎなのか。
 手前に漫画があるのに奥の漫画を取ろうとしたからいけないのか。

 ハンカチでくるんだ保冷材を唇の上にあててタオルでしばりつけた面白いかっこうで悲しむ私。

 とても辛い気持ちなので、誰かに同情してもらおうと思い、日記を書いてます。
 日中からゴロゴロしとる女に同情なんぞできんかもしれませんが、きっと誰か、誰か一人くらいは同情してくれる筈。
 同情して。

 しくしく。

 

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