高校生くらいの頃まで、人生辛いばかりでした。
 二十歳くらいまでかな、辛い事が多かったのは。

 何があったわけではなくて、ただ、子供で幼くて色んな事に対処しきれてなかっただけなんですが。
 世の中の仕組みとか、人間関係とか、そんな事がわかる大人になると生きてるのってそんなに辛くないんだけど。
 
 そんな大人になる前の子供の頃に同人誌をやってました。
 楽しかったです。
 辛い事が多かったから、同人活動は本当に楽しかった。
 漫画を描いて本を作る事よりも、みんなとイベント会場に行くのが楽しかったなあ。
 
 高校の頃は中学の頃からの友達とサークルを作って岡山までみんなででかけてました。
 初めてイベントに出かけた時なんか、大冒険の気分だった。
 
 そんな高校生の頃大好きだったのが、岡山のサークルのお姉さん達。
 当時大学生だったその人たちは、高校生だった私や奥富にとても優しくしてくれて、憧れの人でした。
 だって、サークルにいた人みんな美人でかしこくて漫画が上手くて優しいんだよ。
 憧れるよ。

 何が辛かったのか色々覚えてる高校時代。
 今思い返せば、そんなのああすれば良かったこうすれば良かったってわかる。
 そんなの当たり前の事だろうってわかる。
 だけど、それがわからなかった子供の頃はとても毎日が辛かった。

 そんな日々で、燃えてた同人活動。

 あの頃岡山で、大好きな同人作家さんにあえるのは、今プロの漫画家さんに会えるよりも私には値打があった。

 毎月のようにあって、スケブを描いてもらって新刊にサインをもらってた。
 会う度に優しく笑ってくれた。
 かまってくれた。
 
 私は高校の頃、学校に楽しい思いではあまりない。

 あの頃の楽しい思いでは全てが岡山のイベント会場、同人誌活動につながっている。
 その思いでの中で、優しかった同人作家さん二人は、ひときわ優しく輝いている。
 なんていうか、当時のきらめいていた思いでの象徴みたいな。

 その人が、亡くなりました。
 
 その人が闘病してたのも知らなかった。
 
 親しかったわけじゃない。
 かまってもらってたのが高校の頃だから、本当に遠い昔の知り合いなんだけど。
 
 でも、楽しかった頃の思いでに大きく位置を占めてた人。

 亡くなったと聞いて、驚きました。

 でもきっと、私はあの人の事は忘れないと思う。
 私の楽しかった思い出の中できれいなところにいる人だから。

 親しくなかった。
 何年も会ってなかった。
 だけど、きっと、私の心の中でずっときれいに優しく笑ってる人。
 きっと、私以外の色んな人の心の中であの人はずっときれいに笑ってると思う。

「憶えていてほしくて」
 と、私にも連絡していただけました。
 
 たぶん、きっと、あの人を知ってる人は、きっと、ずっと、優しい笑顔を憶えてると思います。

 みやいまくずさんが亡くなったそうです。

 

コメント

nophoto
2009年11月21日18:42

こんなに昔の日記にコメントをつけて、ごめんなさい。

私も高校生の頃、岡山のイベントに行ったことがあり、
みやいまくずさんにも、何度かお会いしたことがありました。
とても大好きな作家さんでした。
亡くなられていたとは、とても残念です。

庭りか
2009年11月21日19:06

同じ頃に農業会館に通われてた方でしょうか?
亡くなられたと知った時は「佳人薄命」の言葉が脳裏に浮かびました。

nophoto
2009年11月22日10:57

ちょうど20年くらい前です。
通うという程、行っていたわけではないのですが、
そのとき描いていただいた色紙は今も大事にとってあります。

本当に「佳人薄命」ですね。

nophoto
2010年3月5日13:45

まくずの姉です。
先日たまたま妹の名前を検索していてこちらにヒットしました。

こうして時を経ても想ってくださる方がいらっしゃるなんて、
妹は果報者です^^
皆さん本当にありがとうございます。

庭りか
2010年3月5日18:29

お身内の方からコメントいただけるなんて恐縮です。
まくずさんに良くしていただいた頃の事は今もいい思い出です。