今日はまぎいさんが領収書整理に来てくれた。
 うちは、私がためこんだ領収書をまぎいさんが整理してくれて、それを税理士さんにわたしているのだ。

 領収書を仕分けながら、まぎいさんが不明な領収書の説明を求める。
「100均で買ったのは文具?食料?」
「いろいろー
 ええとー
 文具と言う事でよろしくー」
「ホームセンターで買った○○円は何?」
「たぶん、値段からしてコピー用紙ー」
「大阪のパン屋でサンドイッチを一つ買っている」
「すいません、私のお昼です。
 経費じゃありません・・・」

 ある高額な領収書が不明だった。
「○○ってお店で7万円。
 これは何?」
「そのお店は金券ショップだけど・・・
 高速バスのチケットはそんなにしないし・・・
 まって、それ、領収書じゃなくてただのレシートじゃないですか?」
「うん」
「じゃあ、それは捨てて下さい。
 経費じゃないです。
 私は金券ショップで商品券を買うのですよ。
 それはたしか、5000円の商品券が4900円だったんだわ。
 それで買い物するとお釣りは現金でもらえるの。
 10円のもやしを買って4990円のお釣りをもらうんだ。」
 ほめてほめてオーラ全開で説明する私。
「・・・聞かなかった事にしておこう」
 無視するまぎいさん。
「えええ!?
 何? 
 どういう事?
 説明が足りなかった?
 5000円の商品券を4900円で買って、それでもやしを買って4990円のお釣りをもらうともやしと現金90円が増えるんだよ?
 そんで、買い物袋をもらわずにエコロジーカードにスタンプを押してもらうとスタンプ20個で100円の商品券になるんだよ(力説)」
 あああ、まぎいさんと地の子が二人揃って憐れみの微笑みをうかべている!
 こら地の子、私の味方をするのだ!
 弱い者の味方になれ!
 あわわわわ。
「そんな手間をかけなくても・・」
 と言うまぎいさんに
「手間じゃないもん、散歩のついでだもん(力説)」
「ついでねえ・・
 どっちがついでなのかねえ・・・」
 ああああ!
 まぎいさん、まぎいさん!
 どうして私を可哀想な子を見る目で見るの、まぎいさん!
 そんで、どうして私の味方をしないんだ地の子!

 しかし、地の子はやはり私の味方だった。
 はっはっは。

 領収書の整理をしながら、まぎいさんが小さく驚く。
「うどん玉って、こんなに安いものだったんだ」
「そう?
 そんな安いうどん玉を買ったおぼえはないけれど」
「29円だよ?」
「それは、商品券が使える店のうどん玉だ。
 安くないよ。
 近所のスーパーなら26円だもん。」
 そう会話する私とまぎいさんに地の子がまざる。
「そんなにしましたっけ?
 そこのスーパーのうどん玉は20円くらいじゃなかったですか?」
「いや、26円。
 でもあのスーパー賞味期限前に大量に売れ残ってると安くするんだよね。
 一玉10円だった事もある。」
 うどん玉の値段については、地の子は私の味方であった。
 やはり君は私の生き別れの何か。

 うどん玉の値段にうとかったまぎいさんが
「それで26円と29円に味の違いはあるの?」
 と問う。
「大差ない。
 ぜいたくなうどんが食べたい時は二玉108円のうどんが半額見切りになってる時に買う事にしている」
 まぎいさんは、もう何も言わないのでした。
 きっと、領収書の整理に没頭しておしゃべりが面倒になったのでしょう。

 まぎいさん、まぎいさん。
 すいませんね、地の子は私の味方なんです。
 私と同じ人種なんです。
 ふっふっふ。(勝利の微笑み)

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