今回はちょっとむくんでいるので塩分を控えなさいと病院で言われて来た母。
「塩分なんかとっとらんのに」
 と不満そうな母に長女は告げる。
「・・ポン酢とかドレッシングとかにも塩分は入ってますよ・・・」
「えっ
 そうなん??」
「醤油よりはポン酢の方がマシですよ。
 塩分を控える時には替わりに唐辛子や辛子や酢なんかの調味料を使うんですよ。」
「へー」
 ・・・・。
 病院で言われなかったのか?
 言わないか。
 普通知ってると思うよな。
 母の時代には学校に「家庭科」ってなかったのか。
 栄養についての知識って、学校で教えておくべきだよな。
 な。
 ・・・習ってても忘れてそうだけど。
「お母さん、腎臓が悪いって言われました?
 もし言われてないんなら、たくさんお茶を飲んでおしっこするのもいいかと思いますよ。」
「ああ、お茶ならたくさん飲んどるよ。
 こぶ茶が美味しゅうてな。」
「こ、こぶ茶だとう!?」
 やっと次女が口をはさむ。
「こないだ買ってもらったこぶ茶、うちが飲まんうちに空になっとった・・・」
「ひ、一人で一缶飲み尽くしたのか?」
 うろたえる長女。
「こぶ茶美味しいねえ」
 御満悦の母。
「それが塩分とりすぎの原因じゃあああああ!!!」

 緑茶を飲め、ほうじ茶を飲めと怒る長女に
「だってこぶ茶が美味しいもん」
 とうなだれる母。

 いいよ。
 もういいよ。
 早死にしてもあきらめるから、好きなもん飲み食いしろよ・・。

 

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