タカラヅカ舞台装置のすべて 大橋泰弘アフタートーク
2007年8月20日 宝塚 舞台装置家大橋泰弘氏のトークショーに行ってきました。
終演後、出待ちまで時間があったので時間つぶしのつもりで行っただけだったんだけど、大変に面白く興味深く有意義な時間を持てました。
大橋氏が大変に魅力的な人物だった。
トークショーに行くまで舞台装置家って職業すらよくわかってなかったし、大橋氏の事も名前だけは聞いた事があります程度にしか知らなかったんですが。
もしも私に筆力と実力とそれを許される場があるなら、大橋氏をモデルに舞台装置家の漫画を描きたいと思った。
たぶん、面白いものが描けそうな題材と言うか、人物でらっしゃいました。
確かな自信と実力がかいまみえるトーク。
・・・。
ただ・・・・・。
ふだん、人前でしゃべるお仕事じゃなかったからでしょうが、すんげートークがとっちらかったけどな。
司会者がすんげー苦労してた。
実力のある職人さんで、かつ、そこらへんのおっちゃんテイストな方でなあ。
御機嫌でトークなさるんですが、ホントにもう、話題があっちとびこっちとびして、あんなとっちらかったトーク他に覚えがない。
台本とかは用意してなかったんでしょうな。
当日客席から集めた質問を司会者が読みながら進行して行く形だったんだけど、大橋氏は質問に答えようとしながら、別の話はじめちゃうからねえ。
「蘭の花(次回星公演)は?」
って司会者が聞いてるのに
「ランと言えば明日オオトリランとゴルフに行く」
とか答えてたしな・・・・。
自慢したかったんだろうな。
なんかこう・・・客席にいると
「あー。
普通のおっちゃんなのねえ。」
と思うだけだけど、司会者は困ったろうなあ。
適当に記憶に残ってる部分を書いておきます。
予算がないと言うのを、何度も言うてました。
「色々ありますからねえ、予算とか」
って。
色々って、予算の事しか言わなかったけど。
次回花組公演の脚本がいつまでも仕上がらなかったんだそうです。
そこで大橋氏が言ったのが
「これ以上のびたら、うちではできない。
外注に出したら予算が3倍はかかりますよ。」
と脚本をせっついたとか。
喜劇か悲劇か、それすら教えてもらえない。
人が死ぬのかと聞けば
「去って行くんだ」
と答えられたとか。
(死なないのかな?)
過去にやりたくて出来なかった装置はありますか?
との質問には
「予算がなくて出来なかった事はたくさんあります」
と答えてて、まあ、そうだろうなあと思いつつ聞いてました。
でも、昔やろうとしたので、2階から花道までの階段を作って、そこを通って舞台におろそうと考えたらしいです。
でもそれは、2階から階段をおりて来てては時間がかかってダメだろうと考えた大橋氏。
すべり台にしようと考えたそうです。
て言うのを提案したら
「お前はバカかと言われました」
と。
うん・・・・。
2階からすべり台でおりてこられても、2階の人は見えるけど、1階の人はみえないですしねえ・・・。
そもそも、客席の上を役者が浮いて移動ってのが、ダメらしいですね。
安全面の問題で。
ピーターパンなんかは特別の許可をもらってやってるんだとおっしゃってましたよ。
で、すべり台にダメ出しされた大橋氏は
「だったら、生徒の通る下の席は売らないでおけばいい」
と提案なさったそうで。
もっと怒られたそうです。
本気・・・だったのかなあ・・・・・。
装置の最終的な決定権は演出家にあるのだとか。
そう言いながら
「しょせん素人ですから」
と演出家の事を言うていたのが、へーって感じ。
装置をどう動かせばどういう効果が出るかは、演出家より装置家の方がわかってるって事なんだろうな。
正塚先生のお仕事はやりやすいそうです。
理由は
「おまかせ」
だから。
後ろのカーテンの色とか、マホガニー調の家具とかの指定はあるけど、ほとんど装置家にお任せなんだそうです。
助かるらしいですよ。
予算的に。
皇太子の家も居候の多いマジシャンの家も、ほとんど変わらないんだけど、皇太子が皇太子らしくしてればそこは皇太子の家で、マジシャンがマジシャンらしくしてればそこはマジシャンの家になるんだ、と。
全くその通りだろうなあと思いながら聞いてました。
愛短は苦労したとか。
「4日間ずっと船の上でしたから」
って。
なるほど。
学園漫画で32ページずっと教室の中にいたら背景に困るようなものなんだろうな。
愛短の時は小道具さんが大変だったそうです。
みんな小道具もって奈落にスタンバイだったそうで。
あれは、場面転換は小道具のとっかえだったんだっけ?
で、いくらなんでももたないと大橋氏が訴えたら
「それじゃあ自殺でも」
と、正塚先生が自殺場面を挿入したとか。
MAHOROBAの方は、去年からずっと謝先生からああしたいこうしたいとの電話が鳴りっぱなしだったとか。
多い時では8〜9件の仕事をかかえているんだけれども、そういう早くから話のすすむものもあれば、いつまでも脚本の仕上がらないものもあって、色々大変らしいです。
高い所に立てないスターさんのお話とか、高いところが全く平気で、平気どころか安全ベルトをつけてくれない大地真央さんの話とか。
高いところで、ちょっと何かあったら落ちてしまうような装置だったので、安全ベルトをつけて欲しいスタッフさん。
でも、安全ベルトをつけておくと、おりて来た時に外さなきゃならない。
それが大地さん的にはかっこよくないと御考えだったようで。
スタッフがいくら
「安全ベルトして」
と言うても
「はい」
と答えて安全ベルトをはめてあがっていっても、あがったところでポチッっとベルトをはずしてしまうんだ、と。
怖がりでダメなスターさんの時は怖く無いけど、怖いもの知らずのスターさんの時の方が何かあるんじゃないかとスタッフさんの方が怖かったそうです。
30分の予定だったけど、40分くらいはトークがあったんじゃないかな。
スカステのカメラが入っていたけど、あれ、全部編集無しで放送できるのかな?
また、どなたかスタッフさんのトークショーがあったら行ってみたいです。
終演後、出待ちまで時間があったので時間つぶしのつもりで行っただけだったんだけど、大変に面白く興味深く有意義な時間を持てました。
大橋氏が大変に魅力的な人物だった。
トークショーに行くまで舞台装置家って職業すらよくわかってなかったし、大橋氏の事も名前だけは聞いた事があります程度にしか知らなかったんですが。
もしも私に筆力と実力とそれを許される場があるなら、大橋氏をモデルに舞台装置家の漫画を描きたいと思った。
たぶん、面白いものが描けそうな題材と言うか、人物でらっしゃいました。
確かな自信と実力がかいまみえるトーク。
・・・。
ただ・・・・・。
ふだん、人前でしゃべるお仕事じゃなかったからでしょうが、すんげートークがとっちらかったけどな。
司会者がすんげー苦労してた。
実力のある職人さんで、かつ、そこらへんのおっちゃんテイストな方でなあ。
御機嫌でトークなさるんですが、ホントにもう、話題があっちとびこっちとびして、あんなとっちらかったトーク他に覚えがない。
台本とかは用意してなかったんでしょうな。
当日客席から集めた質問を司会者が読みながら進行して行く形だったんだけど、大橋氏は質問に答えようとしながら、別の話はじめちゃうからねえ。
「蘭の花(次回星公演)は?」
って司会者が聞いてるのに
「ランと言えば明日オオトリランとゴルフに行く」
とか答えてたしな・・・・。
自慢したかったんだろうな。
なんかこう・・・客席にいると
「あー。
普通のおっちゃんなのねえ。」
と思うだけだけど、司会者は困ったろうなあ。
適当に記憶に残ってる部分を書いておきます。
予算がないと言うのを、何度も言うてました。
「色々ありますからねえ、予算とか」
って。
色々って、予算の事しか言わなかったけど。
次回花組公演の脚本がいつまでも仕上がらなかったんだそうです。
そこで大橋氏が言ったのが
「これ以上のびたら、うちではできない。
外注に出したら予算が3倍はかかりますよ。」
と脚本をせっついたとか。
喜劇か悲劇か、それすら教えてもらえない。
人が死ぬのかと聞けば
「去って行くんだ」
と答えられたとか。
(死なないのかな?)
過去にやりたくて出来なかった装置はありますか?
との質問には
「予算がなくて出来なかった事はたくさんあります」
と答えてて、まあ、そうだろうなあと思いつつ聞いてました。
でも、昔やろうとしたので、2階から花道までの階段を作って、そこを通って舞台におろそうと考えたらしいです。
でもそれは、2階から階段をおりて来てては時間がかかってダメだろうと考えた大橋氏。
すべり台にしようと考えたそうです。
て言うのを提案したら
「お前はバカかと言われました」
と。
うん・・・・。
2階からすべり台でおりてこられても、2階の人は見えるけど、1階の人はみえないですしねえ・・・。
そもそも、客席の上を役者が浮いて移動ってのが、ダメらしいですね。
安全面の問題で。
ピーターパンなんかは特別の許可をもらってやってるんだとおっしゃってましたよ。
で、すべり台にダメ出しされた大橋氏は
「だったら、生徒の通る下の席は売らないでおけばいい」
と提案なさったそうで。
もっと怒られたそうです。
本気・・・だったのかなあ・・・・・。
装置の最終的な決定権は演出家にあるのだとか。
そう言いながら
「しょせん素人ですから」
と演出家の事を言うていたのが、へーって感じ。
装置をどう動かせばどういう効果が出るかは、演出家より装置家の方がわかってるって事なんだろうな。
正塚先生のお仕事はやりやすいそうです。
理由は
「おまかせ」
だから。
後ろのカーテンの色とか、マホガニー調の家具とかの指定はあるけど、ほとんど装置家にお任せなんだそうです。
助かるらしいですよ。
予算的に。
皇太子の家も居候の多いマジシャンの家も、ほとんど変わらないんだけど、皇太子が皇太子らしくしてればそこは皇太子の家で、マジシャンがマジシャンらしくしてればそこはマジシャンの家になるんだ、と。
全くその通りだろうなあと思いながら聞いてました。
愛短は苦労したとか。
「4日間ずっと船の上でしたから」
って。
なるほど。
学園漫画で32ページずっと教室の中にいたら背景に困るようなものなんだろうな。
愛短の時は小道具さんが大変だったそうです。
みんな小道具もって奈落にスタンバイだったそうで。
あれは、場面転換は小道具のとっかえだったんだっけ?
で、いくらなんでももたないと大橋氏が訴えたら
「それじゃあ自殺でも」
と、正塚先生が自殺場面を挿入したとか。
MAHOROBAの方は、去年からずっと謝先生からああしたいこうしたいとの電話が鳴りっぱなしだったとか。
多い時では8〜9件の仕事をかかえているんだけれども、そういう早くから話のすすむものもあれば、いつまでも脚本の仕上がらないものもあって、色々大変らしいです。
高い所に立てないスターさんのお話とか、高いところが全く平気で、平気どころか安全ベルトをつけてくれない大地真央さんの話とか。
高いところで、ちょっと何かあったら落ちてしまうような装置だったので、安全ベルトをつけて欲しいスタッフさん。
でも、安全ベルトをつけておくと、おりて来た時に外さなきゃならない。
それが大地さん的にはかっこよくないと御考えだったようで。
スタッフがいくら
「安全ベルトして」
と言うても
「はい」
と答えて安全ベルトをはめてあがっていっても、あがったところでポチッっとベルトをはずしてしまうんだ、と。
怖がりでダメなスターさんの時は怖く無いけど、怖いもの知らずのスターさんの時の方が何かあるんじゃないかとスタッフさんの方が怖かったそうです。
30分の予定だったけど、40分くらいはトークがあったんじゃないかな。
スカステのカメラが入っていたけど、あれ、全部編集無しで放送できるのかな?
また、どなたかスタッフさんのトークショーがあったら行ってみたいです。
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