奇跡の食べ物

　キャロルがうまい棒キャラメル味を一抱え持って出勤して来ました。
　ゲーセンの景品なんだそうです。
　キャロルはうまい棒が大好きらしいです。

「うまい棒は奇跡の食べ物なんですよ」

　いつも控えめな娘が目をキラッキラさせて訴えます。

　あ、ああ、そう・・。
　そんな美味しい素敵な物を自分で食べずにおばちゃんにくれるのね。
　良い子だねえ。

　奇跡の食べ物。
　か。
（じっとうまい棒を見つめてみる。）

　

　なんか、うちに来てくれてる娘さん達って、どなた様も計り知れないわあ。