大劇場月組公演「夢の浮橋」観劇してきました。

 もうちょっとこなれて欲しかったと言うか、説明不足な気もしますが、大変私好みの耽美なお話でした。
 重くてしんどいけど。



 私の観た「夢の浮橋」はこんな話だった。

 紫の上を無くして正気を失い、政権を握った夕霧の傀儡(あやつり人形)になってしまった光源氏。

 大君そっくりの外見ゆえに薫から愛されている傀儡のような浮舟。

 その二人の傀儡となってしまった人間をみながら、己も夕霧の傀儡となってしまう匂宮。

 最後の場面は傀儡となってしまった夕霧への薫からの告白。

 この作品は宇治十帖を元にしてオリジナルキャラクターの傀儡女を絡めた二次創作だと思う。

 そして、すれ違っている匂宮と薫から始まって二人の気持ちが重なるところまでを書いたものと読むならば、これは匂宮と薫の愛憎の物語だと思う。

 尊敬すべき祖父光君は傀儡。
 愛したと思った女も傀儡。
 そして自分すらも傀儡として生きて行くしかない男の話。

 重くてしんどくて一日二回観劇はご遠慮したいところだ。

 だが、そんな主人公が最後には幼なじみと今後は傷を舐めあって一生そいとげようねと言うようなお約束を交わして幕がおりるわけだから、そのあまりの色っぽさに喜んでしまう。

 腐女子としては大喜びな芝居でございます。


 と、思ってたんだが。

 腐女子友達に喜んでメールをしたら
「宇治十帖ならもっと萌にできたのではないか」
 とご不満そうであった。

 なるほど。

 私もラストでいきなりひざまづいてのプロポーズがあるまでは、こんなに美味しい話であったとはわからなかったからな。

 匂宮と薫のいちゃいちゃシーンは確かに足りてないと思う。

 薫が匂宮を落とし入れようとする場面をいかすためにも、いちゃいちゃシーンがもうちょっとあっても良かったんじゃないかとは私も思います。

 その方が萌たかもしれません。

 が、私は、この美しい二人の男がこの先ずっと傷を舐めあって生きていくのだろうなあと思うとそれだけで身悶えするんで充分じゃないかとも思うのですが。

 好みでした。

 今後腐女子友達との観劇感想のやりとりが楽しみです。

 ☆
 
 「Apasionado!!(アパショナード)」
 腰リュウ様の女装最高。

 星ブエノスアイレスも観て来ました。

 観劇してきてヘトヘトで眠いし、明日も朝からアシスタントさんが来て仕事なので、とりあえず感想はここまで。
 また後日なんかグダグダ書くかも書かんかも。

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