ベルばら外伝ベルナール編岡山公演のチケットが入手できたので、岡山の友達と観劇。

 幕間に演出家の話になって友達が
「歳いった人なん?
 言葉古いなあ。
 漢字多いなあ。」
 と問うので、うんうんそうそう、ベルばら初演から同じ人が演出家なのー。
 などと話つつ気になってた台詞を言うてみた。
「筆の力で」
 友達が笑いをこらえきれず前のめって笑うので、面白くて何度も
「筆の力で」
 と言うてしまった。
 友達には受けてました。
 笑い死にしそうな勢いで笑っておった。

「筆の力で」

 何かと言うと、アランが新聞記者のベルナールにあてた手紙で「君は筆の力で戦ってくれ」みたいな事を言うておるのです。

 が。

 筆、て。

 筆の力て!

 なんでペンじゃあかんかったのですじゃろうか。

 ベルナールが面相筆に墨吸わせて巻紙にフランス語で記事書きそうだ。

 面白かった。


 今回の脚本、アランが出たあたりからなんだかウエダシンジ作品のテイストとは作りが違ってましたね。
 主人公がクライマックスで主張してたり、物語のクライマックスと主人公の精神の盛り上がりが同調してたり、クライマックスの前後で主人公に何らかの変化があったりとか言うのは、ごく当たり前な物語の作りです。
 けど、今までのベルばらって(特に雪ジェローデル編とか花アラン編とか)そういう作りじゃなかったよね。
 こういう作り方もするんだーとか思いました。
 いつもこうならいいのに。
 こっちの方が完成度高いし面白いと思います。

 オスカル様がりりしくて素敵でした。
 ぽわわわん。
 宝塚のベルばらで、こんなにりりしくてかっこいいオスカル様ってかつていらしたかしら。

 いきなり「ばあや、ばあやあ」とくねくねしはじめないオスカル様!
「フェルゼンのバカっ」とか言わないオスカル様!
 ていうか、ラブが絡むととたんに残念な感じになるよね、宝塚のオスカル様。
 ベルナール編のオスカル様がかっこいいのは、単にラブってなかったからだけなのかしら。
 だったら永遠にラブらないでいていただきたいものだ。

 でも、そのぶん、アンドレの影が薄かった。
 オスカルって本当はアンドレの片目を傷つけられたの、何とも思ってなかったんじゃなかろうか。


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