大劇場星組公演観てきました。

 My dear New Orleansはいかにも景子先生ってカンジの作品。
 ハリウッドラバーを観た時にはシニョールドンファンを思い出したけど、My dear New Orleansを観てハリウッドラバーを思い出しました。
 もしかして、前の作品で描き切れなかった心残りを次ぎの作品で消化してる芸風なのかな?

 しかし、景子先生って本当に、女殺すよな。笑。
 今、ふと景子作品を思い出したら女が死んでるのばっかり頭に浮かんだのだが。
 女が生き残って男死んだ作品って景子先生にあったっけ。
 これは、宝塚においては常に男が主人公だからなんだろうか。
 主人公を殺すのがしのびなくて恋人役が死んでるのか。
 それとも、例え主人公が女であっても、景子作品では女が死ぬのか。
 どっちだろ。

 たぶん、景子先生ファンが観ても主演ファンが観ても満足の一作だと思います。
 ていうか、主演ファンはこんだけ退団と絡めた作品を最後に観続けてれば、思い残しもなかろう。
 
 腐女子としても満足の一品。

 えー。
 何アレー。
 主人公が町を追われて職も無くそうって時に、さっそうと王子様があらわれるのよ〜〜
「僕が君を幸せにしてあげる!」
(いや、こんな台詞じゃなかったけど。
 言ってるのはこういう事だろ。)
 そんで、傷心の主人公は王子様に連れられて幸せになったのでした。
 ああ、たまらんわー。
 10年後もいっしょにいるのが、もう、たまらんわー。
 王子様の方が地位も金もありそうなのに、まだしょぼい状態の主人公に敬語使ってるのが悶えるほどに萌だわ〜〜〜〜〜〜

 しかも、萌は他にもいるのだ。
 ヒロインの弟。
 ヒロインの弟は激シスコン。
 ヒロインには金持ちパトロンがついてはいるんだけど、主人公の恋のライバルとして位置してるのは弟の方かな。
 ヒロインがパトロンと離れられないのも、弟を助けるためだからだし。

 この弟の設定が萌です。
 私は無能なくせに誰かに恋焦がれてるって設定がかなり好き。
 弟は姉を心底愛しているんだけど、姉を守る力がないのね。
 それどころか、自分が愚かなものだから姉に迷惑ばかりかけてるのね。
 姉には愛してる恋人がいるのに、弟のために愛してない男の愛人でいつづけなくてはならない。
 弟の立場からしたら切ないよねー。
 姉は自分のせいで幸せになれないんだもん。
 でもきっと、姉が恋人より自分を選んでるのが嬉しいんだよ。
 そんで、弟としては、姉が相愛の恋人に望んで抱かれているよりは、好きでもない男に自分のために身を任せてる方が嬉しいんだよ。
「誰に抱かれても姉の事が大事」
 と言うような台詞を言ってたから、そうだと思う。
 屈折しまくってるよねー。

 姉が誰かに幸せにしてもらうより、自分のために不幸でいるのが嬉しいんだよ。

 もう、この弟が悶えるほどに萌です。

 姉が死んだ後になって、主人公のところへ姉の気持ちを伝えに行くのがまたいい。
 弟は姉の幸せを奪っておきながら、姉の気持ちを伝えた事で贖罪のつもりになってるんだろうな。弟の心の醜悪さが、主人公の強さと清廉さを際立たている。

 若い頃の弟は今のままでいいと思うんだけど、10年後の弟はもっとこの屈折感と言うかそれによる色気を出して欲しかったなー。



 アビヤントはまんまサヨナラショーって感じ。
 
 芝居もショーも安蘭さんの歌を存分に堪能できたので、満足でございます。

 
 

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