ネーム中なので無音。
 誰もいない筈の二階から足音のようなものが聞こえてきた。
 恐怖。
 ベランダのある縁側方向から聞こえてくるので猫の可能性も考えたが、人の足音ほどの猫の足音ってないだろうと思う。
 屋外に出るが、外からはベランダあたりの屋根上は見えないから、猫がいるかどうか不明。
 こーわーいー。
 妹携帯に電話するが出ない。
 メールしとく。
 侵入者がいるとは考えにくいが、このままでは怖くて家の中に一人いられない。
 意を決して二階探索。
 誰もいない。
 窓をあけてベランダチェックするが、猫はいない。
 そもそも、近所の屋根やベランダが接近してるわけじゃないから、うちのベランダに猫が来るとも思えないんだが。
 
 庭で人の気配。
 足音。
「・・・妹?」
 声をかけたら妹だった。

 妹につきあってもらって再度2階チェック。
 もちろん誰もいない。
「誰か入ってきたんなら窓ガラス割るじゃろう。
 ガラス割れる音がしとらんなら誰も入ってきとらんじゃろう。」
 まあ、そうなんだけどさー。
「でもでも、音がしたんだよう。」
「家鳴りじゃなくて?」
「家鳴りはけっこうすごいのがしてアシスタントさんが時々びっくりしてる。
 けど、家鳴りならもう慣れてる。
 家鳴りじゃなく大きな音がしたんだよう。」
「・・・まあ、なんでもなかったんなら良かったよ。」
 なんでもないのに妹呼び出したので、ちょっとごめんなさいな気持ちの姉。
「家電に電話すれば良かったのに」
「そしたら母が出るじゃん。
 母が来たら無駄に大事になるじゃん。」
 申し訳ないので、面白い漫画を貸してうやむやにしようとする。
 そうこうしてると足音が再び聞こえてくる。
「これ!
 今聞こえてるこれ!
 ベランダの方から聞こえてきよるじゃろ!?」
「ああ・・・・。
 ・・・・・・・。
 これ、2階じゃなくてそこ(縁側)から聞こえてきてないか?」

 妹が縁側をあけると、そこには逃げようともがく大きめの羽虫が一匹。

 どうやら、迷い込んだ羽虫が逃げようと暴れて大きな音が聞こえていた・・・と、言う、事でございました・・・・・・・・・・・・・・・。
 虫は妹がしとめました。
 
 本当に人の足音くらいの大きな音がしてたんだよう。
 
 羽虫のおかげで疲れきった身体がさらに疲れきったので、もう寝よう。


 虫が暴れたくらいで夜中に呼び出される妹へ同情を禁じ得ない。
 だが、生まれた時から姉がこれなのは変えようのない妹の運命だ。
 妹には運命を甘受して強く生きて欲しいと願う。

 
 

コメント

nophoto
nana77
2010年5月20日12:16

お久しぶりにカキコ・・・

妹さんにこんな目で・・・( 一一)見られませんか( ^▽^)

庭りか
2010年5月20日16:43

大昔妹に説教する時は正座して正面から目をみつめてこんこんと話してましたが、近年己の分が悪い時は決して妹とは視線をあわせないようにしています。